002.学校施設のCO2削減設計検討ツール開発
学校施設の改修に合わせて教室内環境の確保と省エネルギー・省資源対策を両立できるように、改修後のCO2 削減効果を簡単に算出するシミュレーションツール「学校施設のCO2 削減設計検討ツール(FAST:Facilities Simulation Tool for ECO SCHOOL)」を開発しました。
FASTは学校施設の改修の企画段階で採用する環境対策メニューを検討するためのツールです。そのため、詳細な仕様が決定していなくても簡易な入力で最大3 ケースの用途別CO2排出量を短時間で算出することができます。
FASTは国立教育政策研究所文教施設研究センターのホームページで公開されており、誰でもダウンロードして活用することができます。
プログラムの特徴
短時間で用途別のCO2排出量を算出
FASTでは、冷暖房、照明、換気など用途別のCO2排出量、水道使用量の計算ができます。環境対策メニューの詳細な仕様が決定していなくても、簡易な入力で最大3ケースのCO2排出量を約20秒程度で算出することができます。
学校プランの自動設計
入力時の煩雑さを軽減するため、必要最低限の入力項目でCO2排出量を計算できるような配慮をしています。普通教室や特別教室、管理諸室の配置を入力するにはかなりの労力が必要ですが、FASTでは学級数、教職員数、延床面積、階数から各教室の配置を自動設計することができます。
わかりやすい入出力画面
入出力画面には、左側に入力画面、右側に出力画面を配置しており、最大3ケースの計算結果を確認しながら入力できるようになっています。
入力画面では、窓の形状などの環境対策メニューについては、現在の設定値を視覚的にとらえることができるので、誤入力を防ぎます。また、現地調査で記入漏れがないように、FASTの入力データを収集する場合に利用できる「既存校舎事前調査シート」も用意しています。