佐藤エネルギーリサーチ株式会社 佐藤エネルギーリサーチ株式会社

実績紹介

PROJECT CASE STUDY 007

新川崎地区新設小学校スーパーエコスクール実証事業

この調査は、文部科学省から受託し川崎市との連携で行った「スーパーエコスクール実証事業」に基づいて実施したものです。また、報告書は、(株)みっつデザイン研究所(代表:廣谷純子氏)と作成しました。
(株)みっつデザイン研究所

業務の概要

新設小学校のゼロエネルギー化

業務の目的

本調査は、新設小学校の「ゼロエネルギー化」「適切な運用」と「環境教育」の視点を設計に反映することを目的としています。 背景には川崎市の学校施設の老朽化と財政圧迫の懸念があり、既存施設改修と環境対策推進の方針がありました。
佐藤エネルギーリサーチ株式会社が川崎市教育委員会と連携しこの実証事業に取り組み、学校現場の実態に配慮した施設整備と運用ルール作りが不可欠とされました。

①適切な運用を実践・継続するための施設整備
②学校施設を環境教育で活用するための施設整備
③竣工直前〜竣工後に必要な取り組み

主な調査内容

検討項目及び解決策

1.環境配慮技術における運用面の検討

基本設計で考慮されている環境配慮技術について、運用上の問題点や課題を整理し、それらを解決するための具体的な方法が提案されました。

2.設備機器等の適切な運用の提案

省エネ化のため、教職員に負担をかけず的確な操作を支援する仕組みを検討。専門家向けではない、教員でも操作しやすいインターフェースに配慮しました。

3.環境教育での施設活用工夫

学校施設を環境教育の教材とするため、技術の取り入れ方、提示方法、教育体制・内容を検討しました。

※これらは、既存調査の知見整理、先進校視察、指導主事へのヒアリングを通じて行われました。

解決策の検討

1.適切な運用を実施・継続するための施設整備

  • 照明:高効率LED、センサー、分かりやすいスイッチ表示、照度「見える化」、集中制御で使い分けと消し忘れ防止を提案。
  • 換気:高効率熱交換型換気、CO2センサー、在室・不在時等の使い分け、スイッチ表示、運転状況「見える化」、消し忘れ防止、メンテナンス配慮を提案。
  • 冷暖房:断熱・気密・日射遮蔽に加え、地中熱・太陽熱利用の放射冷暖房と高効率エアコンの組み合わせ。運用条件提示、スイッチ表示、集中制御、待機電力削減、メンテナンス配慮を提案。
  • その他:暖房区画ドアの閉め忘れ防止、ナイトパージ用窓の確実な開閉、緑化サンシェードの育成、雨水利用の「見える化」、エネルギー使用量「見える化」システムの活用、集中管理システム、運用を促すスイッチ表示等を検討。
  • 運用の継続のための伝達手段:学校全体の使い方マニュアル整備、教職員向け研修会実施、メンテナンス体制整備、地域への情報発信が重要とされました。

2.教育環境で活用するための施設整備

各教科との連携:理科、社会、家庭科等の教科で学校施設を教材として活用する考え方を整理し、単元との関連例を提示。
学校施設を教材化する工夫:日射遮蔽、断熱、地中熱・太陽熱、風の道、雨水利用、エネルギー「見える化」、太陽光発電、明るさの感じ方について、体験や可視化を促す具体的な工夫が提案されました。
総合的な学習の時間での活用例:豊田市立土橋小学校のエコガイド育成 や川崎市立百合丘小学校での「日光照明」活用 など、体系的な学びの場構築の重要性が示されました。

3.竣工直前~竣工後に必要な取り組み

  • 設計コンセプト、運用方法、環境教育の考え方を学校・地域で共有。
  • 使い方マニュアル整備、教職員研修会実施。
  • 運用支援・問い合わせ窓口等のサポート体制整備。
  • これらを時系列で示した実践プロセスが提案されました。

環境配慮技術の概念図
環境配慮技術
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エネルギー消費量の試算結果(基本設計検討資料より)
エネルギー消費量の試算結果(基本設計検討資料より)
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報告書・資料

調査成果の詳細資料をダウンロード

成果報告書

新川崎地区新設小学校 スーパーエコスクール実証事業報告書

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